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那覇大綱挽 ─ 巨大なわら綱がつなぐ、街の歴史と人々の願い

編集:365おきなわ編集部
那覇大綱挽 ─ 巨大なわら綱がつなぐ、街の歴史と人々の願い
那覇大綱挽を題材にしたイメージ画像

那覇大綱挽(なはおおつなひき)とは、全長約200メートルの大綱を東西に分かれて引き合う、那覇の伝統行事です。 10月の那覇で、国道58号の久茂地交差点が巨大な綱と人々の熱気に包まれます。

この記事の要点

  • 発祥は1450年頃とされ、農村の綱引きとは違う「町方(都市)の綱」
  • 1935年を最後に途絶え、1971年に市制50周年記念事業として復活した
  • 大綱は東の男綱・西の女綱、各100メートル。1995年にギネス認定
  • 切り取った手綱を持ち帰ると幸せを持ち込むとされる。観光客も参加できる

迫力ある綱の大きさに目を奪われますが、その背景には交易都市の歴史と、人々が繁栄や幸福を願う思いがあります。

交易都市・那覇が育てた「町方の綱」

保存会によると、那覇大綱挽の発祥は1450年頃とされています。農村の綱引きが雨乞いや五穀豊穣を願う行事であるのに対し、那覇の大綱挽は、交易都市を象徴する「町方(都市)の綱」。琉球王国時代の「那覇四町綱」の伝統を引き継いでいます。

1935年を最後に一度途絶えましたが、1971年、当時の平良良松那覇市長が市制50周年記念事業として復活させました。選ばれた日は、十・十空襲と同じ10月10日。36年ぶりの復活は、戦後の那覇の歩みとも重なる出来事でした。

全長約200メートル、世界一に認定されたわら綱

保存会が案内する大綱の規格は、東の男綱と西の女綱がそれぞれ100メートル、合わせて全長200メートル、総重量40トン。藁を材料に、毎年新しい綱が作られます。

「世界一のわら綱」としてギネスに初めて認定されたのは1995年。その後も記録が更新され、1997年には全長186メートル、総重量40トン220キログラムなどの記録が確認されました。現在案内される綱の規格と、当時の認定記録は分けて読むと、その歩みがよく分かります。

二つの綱を結ぶのが「頭貫棒(かぬちぼう)」です。綱の端にある輪を重ね、太い棒を通して一本につなぎます。保存会によると、棒は長さ3メートル65センチ、重さ365キログラム。1年365日にちなんで作られているそうです。巨大な綱だけでなく、それをつなぐ棒にも意味が込められています。

旗頭と「支度」が盛り上げる、綱挽の舞台

綱を引く前から、まつりの見どころは始まっています。国際通りを練り歩くのは、地域のシンボルであり、まもり神でもある「旗頭(はたがしら)」。保存会登録の公式の伝統の旗頭は、東7旗・西7旗の計14旗です。

黒装束の旗持ちが旗頭を躍らせ、太鼓や鉦子、ほら貝の音が行列に響きます。綱挽の応援だけでなく、地域ごとの誇りを見せる場でもあるのです。

綱の上では、歴史上の人物に扮した「支度(したく)」の演者が見得を切って対決します。やがて鉦子の合図で綱挽が始まると、集まった人々の力が大綱に伝わり、街全体が一つの舞台になります。

持ち帰る手綱に、幸せへの願いを込めて

大綱を引くために取り付けられている細い綱は「手綱(てぃーんな)」。保存会は、この手綱を切り取って持ち帰ると、幸せを持ち込むとされていると紹介しています。綱は、まつりの思い出とともに持ち帰る縁起物でもあるのです。

観光客も綱挽に参加できます。参加する際は歩きやすい靴で、水分補給と休憩を忘れずに。会場への刃物類の持ち込みや飲酒は禁止されているため、綱取りも含め、係員の案内に従いましょう。

開催日や進行時刻は、各年の公式案内で確認してください。 那覇大綱挽で目を引くのは、綱の大きさと、そこに集まる人々の願いを一緒に感じられることです。綱を引く前にその歴史を知ると、まつりの景色が少し違って見えるはずです。

参考資料・出典

那覇大綱挽保存会「那覇大綱挽について」:1450年頃の発祥、町方の綱、1971年復活、全長200m・40トン、ギネス認定、頭貫棒、支度、手綱。

那覇大綱挽保存会「旗頭行列」:旗頭の役割と東7旗・西7旗。

那覇大綱挽保存会「祭りを楽しむ」:参加時の注意事項。

那覇大綱挽保存会 公式サイト:各年の開催案内。

よくある質問

Q. 那覇大綱挽とは何ですか?
全長約200メートルの大綱を、東と西に分かれて引き合う那覇の伝統行事です。10月に国道58号の久茂地交差点周辺で開かれます。発祥は1450年頃とされ(保存会)、農村の綱引きが雨乞いや五穀豊穣を願う行事であるのに対し、交易都市を象徴する「町方(都市)の綱」とされます。
Q. 大綱の大きさはどれくらいですか?
保存会の案内では、東の男綱と西の女綱がそれぞれ100メートル、合わせて全長200メートル、総重量40トンです。藁を材料に、毎年新しい綱が作られます。1995年には「世界一のわら綱」としてギネスに初めて認定されました。二つの綱をつなぐ頭貫棒(かぬちぼう)は、長さ3メートル65センチ、重さ365キログラムで、1年365日にちなんで作られているそうです。
Q. 那覇大綱挽はいつからあるのですか?
発祥は1450年頃とされ、琉球王国時代の「那覇四町綱」の伝統を引き継いでいます。1935年を最後に一度途絶えましたが、1971年、当時の平良良松那覇市長が市制50周年記念事業として復活させました。選ばれた日は、十・十空襲と同じ10月10日でした。
Q. 観光客も参加できますか?
参加できます。綱を引くために取り付けられた細い綱「手綱(てぃーんな)」は、切り取って持ち帰ると幸せを持ち込むとされています(保存会)。参加する際は歩きやすい靴で、水分補給と休憩を忘れずに。会場への刃物類の持ち込みや飲酒は禁止されているため、綱取りも含め、係員の案内に従いましょう。