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8月7日は「バナナの日」!沖縄だけの特別な味「島バナナ」を知ろう

編集:365おきなわ編集部
8月7日は「バナナの日」!沖縄だけの特別な味「島バナナ」を知ろう
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島バナナとは、沖縄で採れる小ぶりで香りの強いバナナの呼び方で、登録品種の名前ではありません。 8月7日は「バナナの日」。日本バナナ輸入組合が2001年に制定した全国的な記念日で、8と7で「バナナ」と読む語呂合わせです。内閣府沖縄総合事務局の県産記念日一覧には載っておらず、沖縄県が定めた日ではありません。ただ、この日に合わせて思い浮かべたいのが、県内で「島バナナ」と呼ばれるバナナです。

この記事の要点

  • 島バナナ協会いわく、登録品種としても植物学上の定義としても「島バナナ」は存在しない
  • ルーツはフィリピンから小笠原を経て、1888年に沖縄へ。JIRCAS解析ではラトゥンダンとごく近縁
  • 食べ頃は「全面黄色+黒い斑点(シュガースポット)」。追熟が済むまで冷蔵庫に入れない
  • 台風や病害虫に弱く流通量は少ない。収穫の目安は6月中旬〜11月中旬(協会の目安)

「島バナナ」は登録品種の名前ではない

島バナナ協会は、登録品種としても植物学上の定義としても「島バナナ」は存在せず、地域で使われてきた呼び方だと説明しています。県の普及指導員への聞き取りでは、沖縄で採れる「小笠原種」を指す人もいれば、県内産バナナ全般をそう呼ぶ人もいる、と整理されています。JAおきなわの果物案内にも、島バナナという単独の品種ページはありません。

店頭や直売所で「島バナナ」と書かれていても、特定のブランド名というより、小ぶりで香りの強い在来系を指していることが多い、と考えた方がよさそうです。輸入バナナより実が小さく、生産量も台風の影響を受けやすいため、本土のスーパーではあまり並びません。

収穫したばかりは緑色です。黄色く色づき、皮に黒い斑点が出た頃が食べ頃、と生産者側では案内されることが多く、青いまま買うなら追熟を待ってからむきます。協会は6月中旬から11月中旬、特に8〜10月を収穫の目安としています。県やJAの公式統計としては確認できなかったので、目安として受け止めてください。

ルーツはフィリピン、小笠原を経て1888年に沖縄へ

「小笠原種」と呼ばれる理由には、渡ってきた順路が表れています。島バナナ協会が県の普及指導員への取材をもとに整理した説明では、もとはフィリピンの果指(実)の短い種類が小笠原に伝わり、そこから沖縄に渡って根付いた、とされています。

沖縄への導入の記録として挙げられるのが1888年(明治21年)です。『果樹農業発達史』に収められた国頭農会ほ場の資料には、国頭郡長がこの年、小笠原から国頭農会ほ場にバナナを導入したことが記されているといいます。この経緯は、八重山農業改良普及センターの果樹担当者が2000年にまとめた『島バナナの低茎化低着果技術の手引き』にも引かれています。小笠原側のバナナ栽培自体は、天保元年(1830年)に父島へ持ち込まれたのが始まりとされます。

面白いのは、その先の研究です。石垣島にある国の研究機関・国際農林水産業研究センター(JIRCAS)の研究員らが遺伝子の違いを調べるSSR解析を行ったところ、島バナナはフィリピンのラトゥンダンという品種とごく近縁で、品種として分かれるほどの違いではない可能性が示されました。お盆の時期に沖縄へラトゥンダンが輸入されるのは、親しみのある島バナナと食味がよく似ているからだ、とも説明されています。島バナナが足りない時期を、"親戚"のようなバナナが補っているわけです。

市場で見かけるときの見方

本島中南部の直売所や、石垣など離島の市場で小ぶりの房が並んでいることがあります。輸入バナナと比べて1本が短いので、見た目のボリュームでは負けます。その分、香りが立ちやすく、酸味と甘みが濃い実が多い、というのが現地で繰り返し語られる特徴です。スムージーやケーキ、ジャムに使う店もあります。

買うときは、房の付け根が傷んでいないか、極端に黒い実が混ざっていないかを見ます。完熟に近い実は日持ちしないので、滞在中に食べきる量だけ選ぶ方が安心です。8月7日は輸入組合の記念日ですが、県内ではその前後が島バナナの出回りやすい季節でもあります。

JAおきなわの果物案内に並ぶのはマンゴーやシークヮーサーなどで、バナナは主力品目としては扱われていません。出回りが少ないのは、ブランドが弱いからというより、台風と収穫の手間で量が限られるからです。スーパーの輸入バナナ(15〜17センチ前後のキャベンディッシュ系)と並べると、島バナナは一回り短く、皮が薄く香りが立ちやすい、というのが現地で繰り返される比較です。産地の直売で出会えたら、小ぶりな房を一本、完熟してからむくのがいちばんわかりやすい食べ方です。

買ってからの追熟、食べ頃は「全面黄色+斑点」

青いまま手に入れたら、追熟の進め方で味が決まります。基本は、房をひもで吊るすなどして常温に置くことです。置きっぱなしで構いませんが、急ぐ場合はリンゴと一緒に袋に入れて一晩置くと、少し早まるといわれます。

食べ頃の目安は段階で見ます。まず全体が黄色くなり、次に皮へ黒い斑点(シュガースポット)が出始め、香りが立って、指で軽く押すとわずかに柔らかくなる頃です。黄色くなっただけの段階では、果肉が硬く渋みが残ることがあります。農家の追熟記録でも、緑の収穫から黄色く色づくまで数日、斑点が出て甘みと酸味の釣り合いが取れるまでにはさらに日数がかかっています。斑点が出たら、そこから何日置くかは酸味を残したいか甘みを強めたいかの好みで調整してください。

置き場所にも注意が要ります。追熟が済むまでは冷蔵庫に入れないのが基本で、低温では追熟が進みにくくなります。逆に、完熟してから食べきれない分は、冷蔵で日持ちを延ばしたり、皮をむいて冷凍してスムージーやデザートに回したりできます。島バナナは草丈が高く台風の影響を受けやすく、病害虫にも弱いため流通量自体が少なく、島バナナだけの栽培面積や収穫量をまとめた資料もありません。手に入れた一房は、食べ頃を逃さず味わいたいところです。

参考資料・出典

日本バナナ輸入組合「8月7日は『バナナの日』」:2001年制定と8と7の語呂合わせ。

内閣府沖縄総合事務局「今日は○○の日」:県産記念日一覧にバナナの日は含まれない。

島バナナ協会「島バナナの定義」:登録品種ではないこと、小笠原種を指す見解。

島バナナ協会「島バナナの定義とブランドを作る農園」:植物学的定義やGIがないこと。

島バナナ協会「「島バナナ」の定義について」:フィリピンから小笠原を経て伝わったという説明、1888年に国頭農会ほ場へ導入された記録(『果樹農業発達史』および仲本「島バナナの低茎化低着果技術の手引き」に基づく)、JIRCASのSSR解析でラトゥンダンとごく近縁とされたこと、お盆にラトゥンダンが輸入される理由。

Wikipedia「小笠原種」:1830年に父島へ持ち込まれたのが小笠原のバナナの始まりとされること(出典としてJA東京中央会「小笠原のバナナ」を引いている)。

旬の果物百科「島バナナ(小笠原種)」:緑の状態で収穫し吊るして追熟させること、早く熟させたい場合はリンゴと袋に入れる方法、全面黄色になりシュガースポットが出始めた頃が食べ頃であること、草丈が高く台風や病害虫に弱く流通量が少ないこと、島バナナだけの栽培面積・収穫量の資料がないこと。出典として内閣府沖縄総合事務局の調査を挙げている。

マイナビ農業「農家が教える、果物の追熟と保存方法」:島バナナの追熟の経過(色・香り・柔らかさ・シュガースポット)、硬い状態で冷蔵庫に入れると追熟が大幅に遅れること、十分に追熟した後は皮をむいて冷凍保存できること。

よくある質問

Q. 島バナナは品種名ですか?
いいえ。島バナナ協会は、登録品種としても植物学上の定義としても「島バナナ」は存在せず、地域で使われてきた呼び方だと説明しています。県の普及指導員への聞き取りでは、沖縄で採れる「小笠原種」を指す人もいれば、県内産バナナ全般をそう呼ぶ人もいる、と整理されています。店頭で「島バナナ」と書かれていても、特定のブランド名というより、小ぶりで香りの強い在来系を指していることが多いと考えた方がよさそうです。
Q. 島バナナはどこから来たのですか?
島バナナ協会が県の普及指導員への取材をもとに整理した説明では、もとはフィリピンの果指(実)の短い種類が小笠原に伝わり、そこから沖縄に渡って根付いた、とされています。沖縄への導入の記録として挙げられるのは1888年(明治21年)で、国頭郡長が小笠原から国頭農会ほ場にバナナを導入したことが記されているといいます。国の研究機関JIRCASの研究員らによる遺伝子解析では、フィリピンのラトゥンダンという品種とごく近縁で、品種として分かれるほどの違いではない可能性が示されました。
Q. 島バナナの食べ頃はどう見分けますか?
収穫したばかりは緑色で、黄色く色づき、皮に黒い斑点(シュガースポット)が出た頃が食べ頃です。まず全体が黄色くなり、次に斑点が出始め、香りが立って、指で軽く押すとわずかに柔らかくなる頃、という段階で見ます。黄色くなっただけの段階では、果肉が硬く渋みが残ることがあります。協会は6月中旬から11月中旬、特に8〜10月を収穫の目安としています。
Q. 買ってからの追熟のコツは?
基本は、房をひもで吊るすなどして常温に置くことです。急ぐ場合はリンゴと一緒に袋に入れて一晩置くと、少し早まるといわれます。追熟が済むまでは冷蔵庫に入れないのが基本で、低温では追熟が進みにくくなります。完熟してから食べきれない分は、冷蔵で日持ちを延ばしたり、皮をむいて冷凍してスムージーやデザートに回したりできます。完熟に近い実は日持ちしないので、滞在中に食べきる量だけ選ぶ方が安心です。