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沖縄の「お年寄りあるある」──集会所、模合、旧暦祝いに見る元気の秘密

編集:365おきなわ編集部
沖縄の「お年寄りあるある」──集会所、模合、旧暦祝いに見る元気の秘密
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沖縄のお年寄りの暮らしには、集会所や模合(もあい)で人とつながり、88歳のトーカチや97歳のカジマヤーなど旧暦の長寿祝いを地域で祝う風景があります。 2026年の敬老の日は9月21日。沖縄のお年寄りに会ったことがある人なら、集会所から聞こえる笑い声や、旧暦の話になったときの生き生きした表情を思い出すかもしれません。

この記事の要点

  • 集会所や老人クラブは、運動とおしゃべりの場。模合も顔を合わせる仕組み
  • 88歳のトーカチは旧暦8月8日(2026年は9月18日)
  • 97歳のカジマヤーは旧暦9月7日(2026年は10月17日)。風車を持って地域をめぐる
  • 女性の平均寿命は2020年で全国16位。「ずっと長寿県1位」ではないもちろん人それぞれですが、沖縄らしい高齢者の暮らしには、動いて、集まって、よく語る場面がたくさんあります。今回は、そんな「お年寄りあるある」をのぞいてみましょう。

集会所は、毎日が小さなお祭り

沖縄の地域の集会所や老人クラブでは、ゲートボールやグラウンド・ゴルフ、作品展、季節の行事、サークル活動などが行われています。沖縄県老人クラブ連合会も、スポーツやレクリエーション、生涯学習、ボランティア、世代間交流を活動内容として挙げています。

「今日は集まりがあるから畑は明日ね」と予定を調整し、終わったらまたおしゃべり。ゲートボールの大会や練習で顔を合わせ、地域のニュースを交換する。集会所は単なる施設ではなく、体を動かしながら人とつながる場所です。近づくと、競技の掛け声より先に笑い声が聞こえてくる——そんな光景も沖縄らしい「あるある」かもしれません。

模合(もあい)も、沖縄の人間関係を語るときに欠かせない言葉です。参加者が定期的にお金を出し合い、順番に受け取る相互扶助の仕組みですが、実際には顔を合わせて近況を話す場にもなっています。掛け持ちをすれば、模合、畑、親族の集まりで予定表がいっぱいになることも。お金の仕組みであると同時に、つながりを保つ仕組みでもあるのです。

旧暦の話になると、記憶がすっとよみがえる

沖縄では、旧暦に合わせた年中行事がいまも暮らしの中に残っています。長寿祝いもそのひとつ。88歳のトーカチは、旧暦8月8日に行う米寿の祝いです。「トーカチ」は、升に盛った米を平らにならす斗掻(とかき)に由来すると説明され、米を山盛りにして竹筒を立てる飾りや、親族を招いての御馳走などが受け継がれています。

石垣島地方気象台も、88歳のトーカチを旧暦8月8日に祝う、と案内しています。2026年の旧暦8月8日は9月18日にあたります。新暦では毎年日付が変わるため、「今年のトーカチはいつ?」と旧暦カレンダーを確認するところから、祝いの準備が始まります。

97歳のカジマヤーは、風車を持って地域をめぐる

数え年97歳を祝うのがカジマヤーです。石垣島地方気象台は、97歳のカジマヤーを旧暦9月7日に地域で盛大に祝う、と書いています。観光案内では「風車」を意味し、童心にかえる年齢として本人に風車を持たせて地域をめぐる、と紹介されることもあります。

2026年は旧暦9月7日が10月17日にあたります。花で飾った車やパレード、親族や地域の人々からの祝福。長生きを「本人だけの記録」にせず、集落みんなで喜ぶ行事にするところが、カジマヤーのすてきなところです。干支が一周する節目に祝うトゥシビー(生年祝い)もあり、沖縄では人生の節目ごとに家族や地域が集まる機会が生まれます。

「沖縄は長寿県」のイメージ、その後は?

沖縄は長く長寿県として知られてきました。実際、沖縄県の資料によると、女性の平均寿命は2005年まで全国1位でした。しかし、2010年には3位、2020年には16位となり、「ずっと全国1位」という状態が続いているわけではありません。男性も1990年には5位でしたが、2020年には43位でした。

この変化があるからこそ、「沖縄のお年寄りは元気」というイメージを、食生活だけで説明したり、長寿の秘けつとして断定したりするのは慎重でありたいところです。一方で、老人クラブで運動し、模合で語り、畑や地域の行事で役割を持つ——人と会い、体を動かし、笑う機会が暮らしの中にあることは、沖縄らしい風景として今も残っています。

敬老の日は「ちゃーがんじゅー」を伝える日に

敬老の日は、長年にわたって社会に尽くしてきた高齢者に感謝し、長寿を祝う国民の祝日です。沖縄では「ちゃーがんじゅー(いつも元気で)」という言葉を添えるだけでも、島らしい贈り物になります。

電話を一本かける、昔の話を聞く、集会所や畑で会った人に声をかける。大きなことをしなくても、会話の時間がつながりを次へ渡します。トーカチやカジマヤーの祝いが教えてくれるのは、長寿を祝うことは、その人が生きてきた時間を地域みんなで喜ぶことだということ。今日の敬老の日に、まずは笑顔で「ちゃーがんじゅー」と伝えてみませんか。

まとめ

沖縄の「お年寄りあるある」には、集会所でのスポーツや模合、旧暦に合わせたトーカチやカジマヤーなど、人と会い、語り、祝う暮らしが見えてきます。平均寿命の順位には変化がありますが、世代を超えて長寿を喜ぶ文化は、いまも沖縄の大切な風景です。

参考資料・出典

国立天文台「令和8(2026)年暦要項」:2026年の敬老の日は9月21日。旧暦換算は暦要項に基づく。

内閣府「国民の祝日について」:敬老の日の趣旨。

石垣島地方気象台「季節の行事」:トーカチ(88歳・旧暦8月8日)、カジマヤー(97歳・旧暦9月7日)。

沖縄県「第2章 県民の健康の現状」:女性は2005年まで1位、2010年3位、2020年16位。男性は1990年5位、2020年43位。

沖縄観光情報WEBサイト「うちなんちゅ」:模合の仕組み。

よくある質問

Q. トーカチとは何ですか?
88歳(米寿)を旧暦8月8日に祝う、沖縄の長寿祝いです。「トーカチ」は、升に盛った米を平らにならす斗掻(とかき)に由来すると説明され、米を山盛りにして竹筒を立てる飾りや、親族を招いての御馳走などが受け継がれています。2026年の旧暦8月8日は9月18日にあたります。
Q. カジマヤーとは何ですか?
数え年97歳を旧暦9月7日に祝う長寿祝いです。観光案内では「風車」を意味し、童心にかえる年齢として本人に風車を持たせて地域をめぐる、と紹介されることもあります。2026年は旧暦9月7日が10月17日にあたります。長生きを本人だけの記録にせず、集落みんなで喜ぶ行事です。
Q. 模合(もあい)とは何ですか?
参加者が定期的にお金を出し合い、順番に受け取る相互扶助の仕組みです。実際には顔を合わせて近況を話す場にもなっていて、お金の仕組みであると同時に、人とのつながりを保つ仕組みでもあります。高齢の参加者が多い模合では、集会所や畑、親族の集まりと合わせて予定がいっぱいになることもあります。
Q. 沖縄は今も長寿県1位ですか?
そうとは言えなくなっています。沖縄県の資料によると、女性の平均寿命は2005年まで全国1位でしたが、2010年には3位、2020年には16位になりました。男性も1990年には5位でしたが、2020年には43位でした。「沖縄のお年寄りは元気」というイメージを、食生活だけで説明したり長寿の秘けつとして断定したりするのは慎重でありたいところです。