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沖縄の「チデークニ」って知ってる?鮮やかな黄色の島ニンジンが、じつはすごい

沖縄の「チデークニ」って知ってる?鮮やかな黄色の島ニンジンが、じつはすごい

スーパーに並ぶ本土のニンジンといえば、オレンジ色。でも沖縄の直売所で見かける「島ニンジン」は、パッと目を引く鮮やかな黄色です。ごぼうのように細長く、どこか凛とした姿で店先に並び、沖縄の食卓で古くから愛されてきました。見た目も味も「普通のニンジン」とはひと味違う、島ニンジンの魅力をお届けします。

見た目から違う!「黄色い大根」という意味の名前を持つ島野菜

島ニンジンは、沖縄本島の方言で「チデークニ」と呼ばれます。「チ」は黄色、「デークニ」は大根を意味し、合わせると「黄色い大根」。実は大根ではなくニンジンなのに、この名前が定着しているのが沖縄らしい面白さです。

そのルーツはアフガニスタン原産の東洋ニンジン。17世紀頃にシルクロード、中国を経て日本に伝わり、沖縄の暑く湿度のある気候にぴったりと合って島に根づきました。かつては各家庭の畑で当たり前に育てられ、お正月や行事食にも欠かせない存在。生産量は多くありませんが、県内生産量の約7割を中城村が担い、今も島の特産品として受け継がれています。希少な在来種であることから、スローフード国際運動の「味の箱船」にも登録され、その価値が世界から見直されています。

旬は12月〜4月ごろ。冬から春にかけて島ニンジンの甘みがいちばん増し、沖縄ではこの時期、豚のレバーや赤肉と一緒にじっくり煮込んだ「チムシンジ」が家庭の味として親しまれます。

味わいの最大の特徴は、やさしい甘みとほのかな土の香り。見た目はごぼう似ですが、火の通りが早く、煮崩れしにくいのがうれしいポイントです。生でも食べられるので、サラダや浅漬けにも向いています。

沖縄の食卓、どこで見かける?島ニンジンのおすすめレシピ

島ニンジンの最大の魅力は、なんといっても普段の料理に当たり前のように使えることです。食卓での定番はこの2品。

クファジューシー(炊き込みご飯)…豚肉の旨みと島ニンジンの甘みがご飯に染み込み、ほっとする沖縄の家庭の味イリチー(炒め煮)…豚肉と一緒に甘辛く炒め煮にすると、おかずにも酒のあてにもぴったり

加えて、沖縄そばの鮮やかな薬味や天ぷら、チャンプルーの彩りにも大活躍。さらに冬場には、島ニンジンと島豆腐を豚汁風に煮込んだ「チムシンジ」や、豚のかすてらと合わせる「チューイリチャー」、滋養たっぷりの「イラブー汁」など、島の知恵が詰まった伝統料理に登場します。

栄養面でも優秀で、抗酸化作用のあるβ-カロテンをたっぷり含有。東洋ニンジンの系統である島ニンジンは、西洋ニンジンに負けないカロテン量と糖分を含み、沖縄の「長寿食文化」を陰で支えてきた野菜のひとつです。

見かける機会は少ないですが、沖縄の直売所や道の駅、県内スーパーの地場野菜コーナーで探してみてください。見つけたら迷わずカゴへ。鮮やかな黄色いその姿は、きっとあなたの沖縄の旅の思い出のひとつになるはずです。