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沖縄の「チデークニ」って知ってる?鮮やかな黄色の島ニンジンが、じつはすごい

編集:365おきなわ編集部
沖縄の「チデークニ」って知ってる?鮮やかな黄色の島ニンジンが、じつはすごい
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チデークニとは、沖縄の島ニンジン(在来種の黄色いニンジン)の方言名です。 スーパーに並ぶ本土のニンジンといえば、オレンジ色。でも沖縄の直売所で見かける「島ニンジン」は、パッと目を引く鮮やかな黄色です。

この記事の要点

  • 名前は「チ=黄色」「デークニ=大根」で「黄色い大根」。実は大根ではなくニンジン
  • GI登録「中城島にんじん」。県内生産量の約7割を中城村が担う
  • 旬は12月から。豚レバーの薬膳「チムシンジ」に欠かせない
  • 成分表では食物繊維・カリウム・ビタミンCが西洋にんじんより多めごぼうのように細長く、どこか凛とした姿で店先に並び、沖縄の食卓で古くから愛されてきました。見た目も味も「普通のニンジン」とはひと味違う、黄色い島ニンジンの違いをたどります。

見た目から違う!「黄色い大根」という意味の名前を持つ島野菜

島ニンジンは、沖縄本島の方言で「チデークニ」と呼ばれます。「チ」は黄色、「デークニ」は大根を意味し、合わせると「黄色い大根」。実は大根ではなくニンジンなのに、この名前が定着しているのが沖縄らしい面白さです。

農林水産省の地理的表示(GI)登録では、東洋系にんじんが17世紀にシルクロード、中国を経て日本へ伝わり、沖縄の在来種として残ったと整理されています。江戸時代後期の『御前本草』(1832年)には、方言名「チデークニ」の記述も残されています。かつては本州でも栽培されていましたが、手間の多さから西洋にんじんへ置き換わり、いま経済栽培が続くのは沖縄県だけです。県内生産量の約7割を中城村が担い、平成17年には県の伝統的農産物にも指定されました。

中城村では12月から旬を迎えると案内しており、冬場に甘みが増します。豚レバーなどと煮込む薬膳料理「チムシンジ」にも欠かせない食材とされています。

味わいの最大の特徴は、やさしい甘みとほのかな土の香り。見た目はごぼう似ですが、火の通りが早く、煮崩れしにくいのがうれしいポイントです。生でも食べられるので、サラダや浅漬けにも向いています。

沖縄の食卓、どこで見かける?島ニンジンのおすすめレシピ

島ニンジンの使いやすさは、なんといっても普段の料理に当たり前のように使えることです。食卓での定番はこの2品。

  • クファジューシー(炊き込みご飯)…豚肉の旨みと島ニンジンの甘みがご飯に染み込み、ほっとする沖縄の家庭の味
  • イリチー(炒め煮)…豚肉と一緒に甘辛く炒め煮にすると、おかずにも酒のあてにもぴったり

加えて、沖縄そばの薬味や天ぷら、チャンプルーの彩りにも使われます。GI登録の説明では、チムシンジのほか、「チデークニイリチー」やみそ炒め、汁物にも欠かせないとされています。

見かける機会は少ないですが、直売所や道の駅、県内スーパーの地場野菜コーナーに、ごぼうのように細長い黄色い島ニンジンが並ぶことがあります。炒め物や汁物など、普段の料理にそのまま使えるのが、チデークニの使い方です。

成分表で比べる、チデークニと西洋にんじん

チデークニは、文部科学省の日本食品標準成分表(八訂)増補2023年に「島にんじん」として独立した項目で収載されています。西洋にんじんと主な成分を比べると、違いは色だけではありません(可食部100gあたり)。

成分島にんじん(根・皮なし・生)にんじん(根・皮つき・生)
エネルギー35 kcal35 kcal
食物繊維3.9 g2.8 g
カリウム420 mg300 mg
ビタミンC14 mg6 mg
ビタミンE1.2 mg0.4 mg
β-カロテン当量270 μg8,600 μg

黄色のもとがカロテンである一方、β-カロテン当量は西洋にんじんより少なく、食物繊維やカリウム、ビタミンCは島にんじんのほうが多くなっています。「黄色いからカロテンが一番多い」とは限らない、というのが公的データの示すところです。

店頭での目安もあります。GI登録の出荷規格では、折れ・割れ・傷・腐れや病害虫の被害がないものだけが青果として出荷され、中城村産は30〜40cmほどに育ちます。村では流通段階で緑化を防ぎ、鮮やかな黄色を保つ包材も導入されています。色が鮮やかで傷のないものを選ぶことが、産地の基準にも沿った見分け方です。

参考資料・出典

農林水産省「第147号:中城島にんじん」:黄色い細長い形状、中城村が県内最大産地、12月12日が島にんじんの日。

農林水産省「中城島にんじん」登録簿:チデークニの意味、17世紀の伝来、『御前本草』、県内生産量の約7割、チムシンジやイリチー。

中城村「島にんじんの取組について」:12月から旬を迎えること。

文部科学省「食品成分データベース:島にんじん 根 皮なし 生」:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年収載の島にんじんの成分値。

文部科学省「食品成分データベース:にんじん 根 皮つき 生」:比較に用いた西洋にんじんの成分値。

よくある質問

Q. チデークニとは何ですか?
沖縄の島ニンジン(黄色い在来種ニンジン)の方言名です。「チ」は黄色、「デークニ」は大根を意味し、合わせると「黄色い大根」。実は大根ではなくニンジンなのに、この名前が定着しています。農林水産省の地理的表示(GI)登録「中城島にんじん」としても知られます。
Q. チデークニの旬はいつですか?
12月から旬を迎えます(中城村の案内)。冬場に甘みが増し、豚レバーなどと煮込む薬膳料理「チムシンジ」にも欠かせない食材とされています。県内生産量の約7割を中城村が担い、平成17年には県の伝統的農産物にも指定されました。
Q. 普通のニンジンと何が違うのですか?
見た目は鮮やかな黄色で、ごぼうのように細長い形です。味はやさしい甘みとほのかな土の香りで、火の通りが早く、煮崩れしにくいのが特徴です。日本食品標準成分表では、食物繊維(3.9g)やカリウム(420mg)、ビタミンC(14mg)は西洋にんじんより多く、一方でβ-カロテン当量は少なくなっています(いずれも可食部100gあたり)。
Q. チデークニはどんな料理に使いますか?
クファジューシー(炊き込みご飯)や、豚肉と一緒に甘辛く炒め煮にするイリチーが定番です。地理的表示(GI)登録の説明では、チムシンジのほか、「チデークニイリチー」やみそ炒め、汁物にも欠かせないとされています。生でも食べられるので、サラダや浅漬けにも向いています。